相続前か相続後か、実家を売却するタイミングは?

両親が住んでいた実家を売却するのはいつのタイミングが良いのでしょうか。
今回の記事では、相続前と相続後の2つのタイミングに分けて、双方のメリットとデメリットを解説します。
実家の売却に関してお悩みの方は、是非参考にして下さい。

□相続前に実家を売却するメリットとデメリットとは?

相続前に実家を売却する場合、相続とは関係なく通常の不動産売却になることを押さえておきましょう。
親が手続きできる状態であれば売主は親になるので、不動産の剰余所得に準じて親に所得税と住民税が課税されます。

メリットとしては、2点挙げられます。
1つ目は、まとまった現金を所有者が手に入れられる点です。
親が介護状態になって実家を離れることになった場合を考えてみて下さい。
維持費をかけて誰も住んでいない実家を持ち続けるよりも、売却して得た現金を介護費用に充てる方が賢明と思えるでしょう。

2つ目は、相続人同士のトラブルを防げる点です。
相続人が複数の場合に、事前に現金化しておくことでスムーズに分割の話し合いを進められます。

デメリットは、相続税が割高になってしまう点です。
基本的に相続税の評価は同じ価値であれば現金より不動産の方が安く算定されます。さらに売却による利益分があれば所得税や住民税が課税されるので、不動産をそのまま相続するより割高になることに注意しましょう。

□相続後に実家を売却するメリットとデメリットとは?

相続後に売却する場合は、「相続税の取得費加算の特例」という軽減制度を押さえておきましょう。
この制度は、取得費が増えることにより譲渡益が少なくなるため、そこにかかる譲渡税を安く抑えられるという仕組みになっています。
この制度の詳しい計算方法や手順について知りたい場合は、国税局のホームページをご覧ください。

またこの制度が適用されるためには、次の2つの条件を満たす必要があります。
1つ目は、相続が発生した日から3年10か月以内という決められた期間内に売却することです。
2つ目は、売る人が相続によって財産を取得しており、相続税が課税されていることです。

以上のことから、これらの条件を満たしていれば相続後に実家を売却する方がお得になることが分かるでしょう。
しかし、この方法では相続人同士のトラブルが発生するリスクが高いのがデメリットです。
親が亡くなる前に、相続後に売却した方が良い理由を他の相続人に十分説明して、あらかじめ遺産分割の話し合いをしておくことをおすすめします。

□まとめ

実家を売却するタイミングは相続前と相続後のどちらがいいのかを検討してきました。
様々な条件があるので、それぞれの状況によって最適な選択は異なります。
そのため、この記事をご参考頂いたり、不動産会社や税理士に相談して下さい。

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